3月23日「世界気象デー」
3月23日は「世界気象デー」です。1950年のこの日に世界気象機関、WMOが発足しました。そして発足10周年を記念して、1960年に世界気象デーが制定されました。
世界気象機関は、国際連合の専門機関の一つです。この機関は、気象と気候を対象とした気象学と、地球上の水循環を対象とした水文学(すいもんがく)をおもにあつかっています。
気象については国境がないと思います。テレビで見る台風情報は、日本からはるか遠く離れたところからスタートして、日本に来たり、中国や韓国に行ったりとさまざまな地域が出てきます。
こうした様子を見ると、一国の情報だけでは地球規模の気象はあつかえないのだと思います。
気象分野での国際協力を目的とする最初の国際会合は、1853年にブリュッセルで開催された海洋の気象観測に関する会議でした。これはアメリカ海軍士官が全ての国々の海軍と商船を対象にして呼びかけたものでした。しかし最終的には海上の軍艦に対象が絞られました。
初めての国際気象会議は1873年にウィーンで開催されました。この会議は継続的に開催されて国際気象機関も作られました。第二次世界大戦の終了後の1947年には、さらなる国際協力のために世界気象機関条約が採択され、1950年に世界気象機関が設立されました。
気象分野の国際協力は、意外に歴史が浅いのかもと思いました。気象は軍事に直結します。かつては他国に先んじて情報を得られれば、戦況を有利に進められる利点が大きかったのだと思います。しかし近年では、地球規模の気候変動や水不足などに対処するために広い視点での情報収集や共有が必要になってきたのでしょう。
同じ対象でも、時代によって利用の意味が変わります。そうした変化にも気を付けて世の中を見ていきたいと思います。
スピーチ作例
3月23日1
文字数:761文字
想定時間:2分32秒
想定時間は300文字1分の概算です。実際には、挨拶や身振りなども入るでしょうから、この時間よりも長くなるでしょう。