7月17日「東京の日」
7月17日は「東京の日」です。慶応4年旧暦7月17日、明治天皇の詔勅により「江戸」が「東京」に改称されたことを記念したものです。
私は司馬遼太郎の小説が好きだったために、江戸と東京が切り替わる前後の話をよく読んでいました。
その上で1番印象的だったのは、革命が起きたのに、ほぼ無血開城で首都がそのまま維持されたことでした。
江戸を東京と改称する構想は、江戸時代後期の経世家である佐藤信淵(のぶひろ)が、1823年(文政6年)に著した「混同秘策」にあります。この書に影響を受けて大久保利通が、江戸を東京と改称することを建言しました。
「江戸」が「東京」に改称された時、「江戸ヲ称シテ東京ト為スノ詔書」において、東京という名称が決まりました。しかし、読み方については法令がありませんでした。
「とうきやう」が正規に使われましたが、明治20年代前半頃は漢音読みの習慣も残っていたため「とうけい」の読みも少なくなかったそうです。
のちに、第1期国定国語教科書で「東京」の振り仮名が「トーキョー」と表記され、混在はなくなりました。
こうした言葉の変遷は、その時代の空気を非常に強く反映しています。同じ文字でも文化的背景によって、「とうきやう」以外に「とうけい」と読む人が多くいたわけですから。
現代でも、言葉の観察は大切です。新しい言葉や読みから、その時代の世相を読み取る。そうして、上手く時代の空気を感じ取っていきたいと思います。
スピーチ作例
7月17日1
文字数:625文字
想定時間:2分5秒
想定時間は300文字1分の概算です。実際には、挨拶や身振りなども入るでしょうから、この時間よりも長くなるでしょう。