その他の情報
お年玉付郵便はがきの発行枚数は、2003年用の44億5936万枚がピークで、2008年用の41億3684万枚を最後に減少し続けています。
2003年は、国民1人あたり、34.9枚が出されており、この数字がピークとなっています。
日本には、奈良時代から年始のあいさつをする行事があり、平安時代には貴族や公家にもその風習が広まり、あいさつが行えないような遠方などの人へ、年始回りに代わるものとして文書による年始あいさつが行われるようになりました。
近世には武家社会において文書による年始あいさつが一般化したほか、非武家社会においても口頭の代用として簡易書簡を用いることが年始あいさつに限らず一般的になりました。
そして、公的郵便手段である飛脚や、使用人を使った私的手段により、年始あいさつの文書が運ばれるようになりました。
明治維新後の1871年、郵便制度が確立しましたが、年賀状は書状で送るところがほとんどで、数は決して多くはありませんでした。
1873年に郵便はがきを発行するようになると、年始のあいさつを簡潔に安価で書き送れるということで、葉書で年賀状を送る習慣が急速に広まっていきました。
1887年頃になると年賀状を出すことが、国民の間に年末年始の行事の1つとして定着しました。その結果、年末年始にかけて郵便局には、多くの人々が出した年賀状が集中し、郵便取扱量が何十倍にもなってしまいました。
年々取扱量が増えていくとともに、私製ハガキの取扱量も増えていったため、1935年に私製ハガキの貼付用として、年賀切手の発行が始まりました。
しかし、時勢の悪化により、1938年に年賀切手の発行が中止されました。そして、太平洋戦争が勃発した直後の1941年12月24に日、年賀郵便特別取り扱いが廃止されました。
終戦後の1948年、特別取扱と年賀切手の発行が再開されました。この年から年賀切手の図柄が、干支にちなんだ郷土玩具のものになっています。
1949年、お年玉付郵便はがき(年賀はがき)が初めて発行され、大きな話題を呼び大ヒットしました。これは、官製はがきとしては初めての年賀はがきでした。これを機に、年賀状の取扱量は急激に伸びていきました。