4月9日「フォノトグラフによる世界初の音声記録」
4月9日は、フォノトグラフにより世界で初めて音声が記録された日です。1857年にフランス人技師のマルタンヴィルが、音声を波形図に変換して記録する装置フォノトグラフを発明しました。この装置は、ススを塗布した紙の上に樽状の箱を設置して、箱の振幅を針に伝えて紙を引掻いて音声を記録します。トーマス・エジソンの発明した蓄音器と似ていますが音声の再生はできません。マルタンヴィルはこの装置を使い、1860年4月9日にフランス民謡『月の光に』を記録しました。
いろいろと歴史を調べていると、発明品の多くは、似たようなものや近いものが、それ以前に部分的に作られています。
そうした事実を考えると、発明とはすでにあるものをどう組み合わせて実用的なものにするのかが重要なのかもしれません。
マルタンヴィルが発明したフォノトグラフは、音声の記録だけで再生はできないものでした。しかし2008年3月に、彼が記録した音声の再生に成功したことが、フランス科学アカデミーで発表されました。波形を読み取り、音声を合成したわけです。のちにこの音声は、マルタンヴィル本人が歌ったものだと確かめられました。
目に見えない音も、目に見える波の形にして記録すれば、100年以上経っても復元できるわけです。あるものを、別のあるものに変換すれば、記録しやすくなったり、読み取り可能になったりします。
現代の社会は、音声や映像などを、デジタルの形に変えて記録を残しています。こうした発想の転換は、仕事の上でも役立てていきたいものです。
スピーチ作例
4月9日1
文字数:655文字
想定時間:2分11秒
想定時間は300文字1分の概算です。実際には、挨拶や身振りなども入るでしょうから、この時間よりも長くなるでしょう。