6月18日「考古学出発の日」
6月18日は「考古学出発の日」です。1877年のこの日、大森貝塚を発見・発掘したアメリカの動物学者エドワード・S・モースが、来日したことを記念して制定されました。
考古学というと、物語の影響か、ロマン溢れるものという印象が非常に強いです。遥か昔の時代を、遺跡などを通して蘇らせる。そうしたイメージを持っています。
出土品やその説明を見ると、とてもワクワクしますが、そこに至るには、地道で長い発掘作業が必要なのでしょう。
モースは、汽車で横浜から新橋へ向かう途中、大森駅を過ぎてすぐの崖に、貝殻が堆積しているのを発見しました。これが、のちに彼によって日本初の発掘調査が行なわれる大森貝塚です。モースは、明治政府の許可を得た上、9月16日に発掘調査を行いました。彼は助手ら3人とともに土器、骨器、獣骨を発見し、9月29日にも訪れ、10月9日から本格的な発掘をおこないました。
大森貝塚は、1955年3月24日には、国の史跡に指定されました。モースらの発掘した貝殻、土器、土偶、石斧、石鏃、鹿・鯨の骨片、人骨片などの出土品は、東京大学に保管されており、1975年に全て国の重要文化財に指定されています。
汽車から貝塚を発見したという話を知った時、貝塚というのは、そんなに簡単に見えるものなのかと驚きました。地面を掘っていたら見つかったのではなく、誰もが見える場所にある。それなのに、知識がある人しか気付かなかったというわけです。
常日頃、当たり前と思って見ているものが、知識の裏付けがあると違って見える。そうした視点を獲得するためにも、日々新しいことを学んでいくことが大切だと思います。
スピーチ作例
6月18日1
文字数:702文字
想定時間:2分20秒
想定時間は300文字1分の概算です。実際には、挨拶や身振りなども入るでしょうから、この時間よりも長くなるでしょう。