5月12日「ナイチンゲールデー」
5月12日は「ナイチンゲールデー」です。この記念日は、ナイチンゲールの誕生日にちなんで制定されたものです。クリミアの天使や、ランプの貴婦人の異名を持つフローレンス・ナイチンゲールは、1820年5月12日に生まれました。裕福な下級地主の家に生まれた彼女は、幼少期は贅の限りを尽くした教育を受けました。彼女は、慈善訪問の際に接した貧しい農民の悲惨な生活を目の当たりにするうちに、人々に奉仕する仕事に就きたいと考えるようになります。そして看護婦を志し、ロンドンの病院へ就職します。
ナイチンゲールについては、子供時代の偉人伝でちょくちょくと目にしてきました。そうした偉人伝については、おぼろげな記憶しか残っていません。
しかし、大人になってからそれぞれの人の業績を見ると、地味な部分にこそ、その本領があることを知ったりします。
ナイチンゲールの人物紹介を見ると、イギリスの看護婦、社会起業家、統計学者、看護教育学者と書いてあります。彼女は「近代医療統計学および看護統計学の始祖ならびに近代看護教育の母」とされています。統計学の業績については高く評価されており、1858年には王立統計学会初の女性会員となっています。彼女は自らが看護の陣頭指揮を執ったクリミア戦争後、数々の統計資料を作成して各種の委員会に提出しました。現在見られる蜘蛛の巣状のレーダーチャートも、このときに彼女が考案したとされています。この時の資料による改革は、保健制度のみではなく陸軍全体の組織改革につながりました。
ナイチンゲールというと、クリミア戦争での献身的な看護がクローズアップされます。それは人間の情に訴える部分が強いからでしょう。しかし彼女の本領は、幼少期から受けた高い教育に裏打ちされた知的活動にありました。
何かを成すには、やる気だけではなく地力も必要です。そうした基礎的な力を養っていきたいと思います。
スピーチ作例
5月12日1
文字数:801文字
想定時間:2分40秒
想定時間は300文字1分の概算です。実際には、挨拶や身振りなども入るでしょうから、この時間よりも長くなるでしょう。