7月14日「パリ祭」
7月14日は、日本では「パリ祭(さい)」として知られています。1789年7月14日、バスティーユ牢獄襲撃によりフランス革命が勃発したことに由来しています。
私は世代的に「フランスやパリ」と言うと、何となく高いブランドのイメージがあります。あるいは、おそ松くんのイヤミのイメージがあります。
そうしたイメージを持っていたのですが、成人になって、フランス映画を見てからイメージが変わりました。「恋愛フリーダムな国」というものになりました。
日本で知られている「パリ祭」という名前は、『巴里祭』と邦題が付けられた、ルネ・クレール監督・脚本、アナベラとジョルジュ・リゴーが主演した映画が、ヒットしたためです。原題はフランス語で「7月14日」になります。
元々、本作を輸入して配給した東和商事内で、「パリまつり」の読みで付けられたそうです。社長の川喜多長政やその妻である川喜多かしこ、宣伝担当の筈見恒夫(はずみ つねお)たちが、試写を観て茶を飲みながら、感激を噛みしめあううち、自然に浮かんで決定した題名だったそうです。
当時の観客も「パリまつり」と呼んでいたそうです。それが、いつのまにか「パリさい」の読みになり、そちらが定着しました。
「7月14日」の原題のままだと、日本人には意味が分からないと思います。「パリ祭」というタイトルは、映画を上手く売り込む上で、よい仕事をした名前だと思います。
分からない物を分からないまま届けるのではなく、分かる名前に置き換えて届ける。そうした配慮も、意思疎通を円滑にする上で、大切なのではないかと思います。
スピーチ作例
7月14日1
文字数:681文字
想定時間:2分16秒
想定時間は300文字1分の概算です。実際には、挨拶や身振りなども入るでしょうから、この時間よりも長くなるでしょう。