8月30日「富士山測候所記念日」
8月30日は「富士山測候所(ふじさんそっこうじょ)記念日」です。1895年(明治28年)のこの日に、気象学者の野中到(いたる)が私財を投じて、富士山頂の測候所を作り、その完成を中央気象台に連絡したことに由来しています。これが、現在の気象庁富士山測候所の前身となりました。
気象観測と言うと、小学校の頃の百葉箱を思い出します。小学校の建物の中庭にあり、その中庭には亀が住んでいました。
百葉箱については、「不思議なものがあるな」という目で見ていました。当時、もう少し知識があれば、見え方も違っていたのでしょう。
野中到は、1895年2月16日に富士山冬季初登頂を果たし、富士山頂での越冬が可能であることを確信し、同年夏に再び登頂して測候用の小屋を作りました。
彼は妻とともに観測をしましたが、体調不良となり、周囲の人間の救援で下山しました。
野中夫妻のこの決死の冒険は評判をよび、小説や劇になりました。彼は富士山気象観測への理解と資金援助を呼びかけ、その後も絶えず登山し観測を続けました。その活動は、のちに中央気象台に引き継がれました。
人によっては無謀な挑戦に見えることでも、誰かが行うことで、道が開けることがあります。
そうした冒険をしようとする人がいた時、止める側に回るのか、援助する側に回るのか。常識に囚われず、しっかりと物事を見極める必要があると思います。
スピーチ作例
8月30日1
文字数:595文字
想定時間:1分59秒
想定時間は300文字1分の概算です。実際には、挨拶や身振りなども入るでしょうから、この時間よりも長くなるでしょう。