その他の情報
日本奇術協会では、1997年5月27日に、文化庁より認定された古典奇術「和妻」の保存活動として、資料作成及び、研修会を開催しています。
日本最古の奇術書は、1715年に刊行された「神仙戯術」です。これには、ひょうたんがひとりでに動く術、つくりものの魚に水中を泳がせる術などが紹介されています。
代表的な和妻に、「胡蝶の舞」というものがあります。白い半紙を破って蝶を作り、これに扇子で風を送ると、紙でできている蝶が、まるで生きているかのように空中を舞うというものです。
マジックの語源は、香木を火に捧げる祭儀や夢占・占星術を司る古代ペルシアの祭司階級であるマゴスから派生したギリシア語「マゲイア」です。
古代ギリシア・ローマ世界において、マゲイアという言葉は本来、マゴスの業や知識を指す語でしたが、呪術、まじない、奇術、さらにはイカサマやペテンといった悪い意味でも使われるようになりました。
1845年のロベール・ウーダンの登場から、奇術は近代芸能へと変化を遂げます。それまでの「黒魔術的な怪しい衣装で暗い照明の下、不気味な演出で」行われていた奇術を、ウーダンは「燕尾服に明るい照明、スマートな演出」を行うことで、完全なエンターテイメントへ変えた最初の人物です。このことから、ウーダンは「近代奇術の父」と呼ばれます。