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人間ドックで異常が見つかりやすい項目は、肝機能障害、高コレステロール、肥満、腎・膀胱疾患、高中性脂肪などです。
脳の認知機能やホルモンバランスなど、加齢に伴い衰弱する傾向にある項目を重点的に検査する人間ドックのことを、特にアンチエイジング・ドック(抗加齢ドック)と呼ぶこともあります。
日本で本格的に「病人ではなく健康に関心のある人」を対象とした検診の仕組みが始まったのは1954年の春で、国立東京第一病院が始めた、6日間の入院による全診療科的内容を網羅した「短期入院総合精密身体検査」です。
また、1954年9月には、聖路加国際病院でも1泊2日の入院検査が開始されました。翌年1955年には愛知県中央健康相談所で5日間の外来形式が行われました。現在の形式に近い内科的検査は、1958年に聖路加国際病で考案され急速に全国に広まりました。
その後、1泊2日の形式を参考に、より簡便な1日と2日の外来形式や、充実を図った2泊3日の仕組みが考案されました。
世界的に見ると、人間ドックに類する取り組みは、1900年代の初め頃には、アメリカ合衆国の保険会社が行っていたとされています。
人間ドックの普及とともに、「老人病」や「成人病」という言葉が生まれて、注目されるようになりました。
2009年人間ドックを受けた人の中で、全ての項目で「異常なし」及び「軽度異常だが心配なし」であった人は約9.5%と、10人に1人を下回ることが、日本人間ドック学会の調査で分かりました。
異常項目は、高コレステロールが26.5%で最多で、そのあとに、26.3%の肥満や、25.8%の肝機能異常が続きました。